KIHINKAN
ROYAL WEDDING

まるでタイムスリップしたかのように、
変わらない姿を残す貴賓館。

見上げれば、象徴的なフランス式マンサード屋根とドーマー窓。足を踏み入れれば、踊り場のステンドグラスに、各部屋で異なるシャンデリア。
至る所に配された美しく精緻な装飾。
古き良き姿、美しき伝統。
その静かな息吹が聞こえてくるよう。

おごそかに、刻まれるとき。

すばらしい一日の始まりは、宮邸時代、貴賓たちを迎えた特別な場所で。唯一木を基調に造られた空間は今も重厚な雰囲気で満ちる。椅子も全て当時のもの。深みを増した木目の控えめな輝きは、ひっそりと優しく幸せに寄り添うかのよう。家族の愛を想い、新しい人生を願いながら、ただ静かに。

笑顔も哀しみも、ふたりで。

クラシックカーに乗りふたりの時間を味わう。貴賓館の周りを走るあいだ、想い巡らすのは何だろう。走馬灯のように流れる家族との思い出を胸に秘め、見つめるのは、ひとりだけ。ふたりで選ぶラペルピンは未来への誓い。新婦は想いを込め新郎の胸に留める。サービスマンに迎えられ、ウェルカムドリンクを飲みながら待つゲストのもとへ。

1959年代のクラシックジャガー。クラシックカーを深く知る限られたドライバーだけに運転が委ねられる、特別な車。革張りのシートに座り走る贅沢な時間を。

身をゆだねる幸福。

目の前は溢れるような緑の中庭。中央には涼やかな泉が広がっている。白亜のテラスに飾られるのは、ロイヤルウエディングを彷彿とさせる、タペストリーのベルベットボルドー。登場を待ちわびたゲストの歓声。全てがふたりを祝福している。“一緒なら、どこまでも行ける”。その想いが確信に。

ジュエリーのように。

貴賓館のメインバンケット「麝香(じゃこう)」。やわらかなベージュに施されたゴールドの優美な装飾が、フランス・バロック調の華麗さと気品を映し出す。大理石の暖炉、瀟洒なシャンデリア、大切に保管されてきたお皿やカトラリー、ヴィンテージ感溢れる調度品の数々は、ジュエリーのよう。まるで映画のワンシーンのように、こころに余韻を残す。

風にいざなわれて。

ふたりをほのかに包む優しい光。雄大で開放的な場所に身を浸した時、ふたりは自由で、完璧なまでに調和する。手を取り、言葉を交わし、新しい明日に思いを馳せて。春夏秋冬で様々な表情を見せるガーデンで、ふたりの記念の一枚を。